TOPに戻る

国産のオーガニック化粧品・サプリメント・
オーガニック食品・オーガニックスイーツを
取り扱うアムリターラ公式サイト

食のコラム

食のコラム

みなさまに知っていただきたい“食”に関する情報です。

ネオニコチノイド系農薬について

日本では想像以上に農薬が使われている

日本のスーパーで見かける農作物の9割以上が、「慣行農法」と呼ばれる農薬や化学肥料を使用した栽培方法で育っています。日本での作付け面積に対する農薬の使用量は、世界的に見て実はとても多く、例えば2010年のOECDのデータでは世界で2位。1位は韓国ですが量的には大差ありません。
日本で農薬がこれほど使われる理由として、日本の多雨で温暖という気候も関係しています。こういった気候は乾燥して冷涼な国と比べて病害虫も雑草も多くなるので、農薬の中でも殺虫剤と除草剤が特に多用されています。
もう1つはJA(農協)が農薬を決められた量、決められた回数使って下さいという農業指導を農家さんにしているということ、それから日本の消費者が見た目のきれいな野菜を好むというのも理由の1つだと考えられます。

農薬の歴史

化学的に合成された農薬が作られたのは19世紀以降ですが、現在使用されている農薬の元となるのは第二次世界大戦中に毒ガス兵器用に開発された化学物質の流れをくむ有機リン系農薬などの殺虫剤、その後ベトナム戦争でも使用された枯葉剤の流れをくむ除草剤などです。
もちろん毒ガスや枯葉剤より毒性は低いですが、農薬をそのまま飲んで自殺する人がいることでも分かるように、神経毒なので発がん性、催奇形性、変異原性などが指摘されています。微量で長期間さらされた場合の慢性の中毒性もあるので、さまざまな酵素の働きを阻害し、うつや記憶力、知力の低下、記憶障害などになる危険性もあるそうです。

残留農薬基準値

ただ、作物ごとに残留農薬基準値が定められていますので、最終的に使用農薬が作物中に残っている量は法律で決められています。ただ、この基準値は海外と比較して日本は厳しいという訳ではなく、ブルーベリーやアーモンドなど厳しめのものもありますが、お米や小麦は国際基準と同じで、ブドウやマンゴーなどの果物やブロッコリーなどの野菜など、基準値が大変高い(あまい)ものもあります。
ただ輸入農産物には収穫後の作物にシャワーのように防かび剤や防虫剤を浴びせるというポストハーベスト農薬の問題がありますが、日本産の農産物ではポストハーベスト農薬の散布は法律で禁止されていますので、この点では安心出来ます。

ネオニコチノイド系農薬の台頭

有機リン系農薬の危険性がはっきりしてきたことから、ここ20年のうちに新しく出てきた農薬が「ネオニコチノイド系農薬」です。有機リン系農薬も、生物の脳の神経伝達物質であるアセチルコリンの分解を妨げる事で殺虫する仕組みでしたが、このネオニコチノイド系農薬は、アセチルコリン受容体にくっついて、神経を興奮させて続ける事で、生物を殺すという「神経毒」です。有機リン系より急性毒性が少し低いというだけで、実はこの新農薬の方が別の意味で問題があります。普通の農薬の毒性は数百メートル範囲ですが、この新農薬は散布すると約4km圏内が汚染されてしまい、しかも無臭なので虫が警戒しにくいので、巣に汚染されたエサを持ち帰っても、仲間も警戒しないそうです。

北半球の4分の1のミツバチが消えた

ネオニコチノイド系農薬は、もちろん劇薬なのであらゆる生物を殺しますが、特にミツバチがこの農薬によって大量死しているのではないかということが、現在世界中で大変な問題になっています。2007年春までに、地球の北半球から少なくとも4分の1のミツバチが消えたとされています。ミツバチはこの農薬で方向感覚や短期の記憶を喪失し、巣に帰れなくなり、震えやけいれん、麻痺をおこしてやがて死に至るという死に方をします。
昆虫は、植物の受粉の80%に関わっており、ミツバチはその80%に関わりますので、ミツバチが死んでいくということは、私たちの食べるものもやがてなくなるということです。
この農薬の被害を受けるのは、ミツバチだけではありません。トンボや蝶などの昆虫、カエル、カタツムリ、ツバメなどの鳥類、それから土壌微生物も何もかもです。それどころか、昆虫と人間の脳では神経細胞や神経伝達物質などは基本的には同じなので、アセチルコリンも共通しているため、ミツバチほどではないにせよ、人間の脳にも影響があるということです。アセチルコリンのニコチン性受容体は、自律神経、記憶、情緒、学習能力にも大きく関わるので、特に発達期の幼児や子供に重大な影響があると指摘する専門家もいます。

浸透性が高く広く拡散

この新農薬は土壌深く残留し、土壌微生物を減らし、分解も悪くて水質も汚染します。しかも最悪なこと水溶性なので、植物が根から吸い上げてしまいますので、洗っても落ちないのです。一番の問題はヘリコプターでの散布でしょう。日本の空では、なんと2400機あまりの無人ヘリコプターが農薬を散布しています。主に田園でカメムシの殺虫、松くい虫の殺虫などのためです。
ネオニコチノイド系農薬は一般家庭でもガーデニング用、シロアリ駆除、ペットのシラミ取り、ゴキブリ駆除、スプレー殺虫剤、新築住宅の化学建材などにも使われて広がっています。

各国の対応

ミツバチの大量死が見られるようになったのは、ネオニコチノイドが使われるようになってきた1990年代からです。この出来事にいち早く措置を取ったのがフランスで、その後各国で対策が取られています。

フランス国旗フランスでは1999年からこの件の原因究明をし、2004年と2006年ににネオニコチノイド系農薬の「イミダクロプリド」を使用した農薬を次々に使用禁止にしました。

オランダ国旗オランダでは2000年に開放系栽培での「イミダクロプリド」を使用禁止にしました。

ドイツ国旗ドイツでは2008年にネオニコチノイド系農薬「イミダクロプリド」と「クロチアニジン」の認可を取り消し、全部で7種類を販売禁止にしました。現在では全面禁止になっているようです。

イタリア国旗イタリアでは2008年に「イミダクロプリド」と「クロチアニジン」の種子処理を禁止しました。

EU国旗2013年12月1日から、EUにおいてネオニコチノイド農薬3種(クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム)について使用禁止や規制が始まりました。

韓国国旗韓国の農村振興庁はネオニコチノイド系農薬3種(チアメトキサム、クロチアニジン、イミダクロプリド)について、EUの評価が完了するまで、国内の新規および変更登録を、2014年の2月から制限しています。

アメリカ国旗アメリカでも2014年に入り、ようやくオバマ米大統領がミツバチなどの減少を食い止めるため、関係省庁で組織する作業部会を設置し、原因の究明や保護対策に乗り出すと発表しました。

日本での対応

日本はここ10年でネオニコチノイド系農薬の使用量が3倍も増加し、この量はなんとアメリカの7倍です。そしてネオニコチノイド農薬がさかんに使われ始めた2005年頃から各地でミツバチの大量死が問題になっています。
その上日本はネオニコチノイドの残留農薬基準値が、規制前のEUの数十倍~数百倍で、例えばネオニコ系のアセタミプリドの茶葉やブドウへの残留農薬基準は、規制前のEUの500倍。アメリカと比較してもブドウやトマトでは25倍です。特に果物とお茶の残留農薬基準値が高めなので注意して下さい。
日本でも養蜂家からの要望で農林水産省が2013年から2014年にかけて調査し、ミツバチの大量死は、稲に使われる農薬が原因である可能性が非常に高いことが判明しました。
田園でカメムシ除去のためにさかんに使われているネオニコチノイド系農薬は「クロチアニジン」ですが、農林水産省の調査でも死んだミツバチのすべてから、この農薬が検出されているようです。

ネオニコチノイドなんて必要ない

カメムシが発生してもお米は出来ます。カメムシが稲穂の汁を吸うと、その米が茶褐色になるのですが、ついたとしても1000粒中1粒くらいにしかつかないですし、ちょっと黒いお米がたまに混じりますが、食べても味的にも衛生的にも健康的にもなんら問題ありません。色選機にかければ、問題なく除去出来ますし、通常そこまで大量に発生する虫でもありません。
ただ、これをJAにまわすと、お米の等級が落ちて買取り価格が下がるのです。黒いお米が0.1%混じるまでなら一等米なのですが、0.2%になるだけで2等米に下がり、0.3%以上になったら三等米にされてしまいます。お米の評価が一級下がると60kgで約千円も価格が下がります。これは農家さんにとって、ものすごい経済的損失なので、カメムシを除去するのにネオニコチノイド系農薬が使われるのです。まず、こんな無意味な検査基準をやめるべきだと思います。
アムリターラフーズでは、農薬や肥料を使用しない自然農法のお米を農家さんから直接買い付け、色選機で黒いお米を選別してきちんと温度管理された安心なお米を扱います。自然栽培米は窒素が過剰でないので、虫の過剰発生の被害は逆に少ないようです。