TOPに戻る

国産のオーガニック化粧品・サプリメント・
オーガニック食品を取り扱う
アムリターラ公式サイト

食のコラム

食のコラム

みなさまに知っていただきたい“食”に関する情報です。

「ハレとケ」から考えるお米の品種

「ハレの日」と「ケの日」でお米を変える

現在、スーパーで最もよく見かけるお米の品種は「コシヒカリ」ではないでしょうか。 もちもちとして甘味を感じることができ、人気の品種だと思います。 ですが、アムリターラでは「美と健康」の観点から、古い品種のお米にこだわっています。
その理由は、時間論をともなう日本人の伝統的な世界観「ハレとケ」にあります。「ハレ」は祭礼や年中行事を行う特別な日のこと、「ケ」は普段通りの日常のことを指します。
昔の日本人は、ハレの日にはもちもちの赤飯やお餅などを食べていましたが、日常的にはどんなおかずにも合う、粘り気の少ないお米を食べていたとされています。
当時の人たちは、価格の面などで「ハレとケ」で食べるお米を変えていたのかもしれませんが、実はとても理にかなった習慣だったと思います。

アミロース含量はGI値にも影響

というのも、お米の成分に注目すると、「もちもちの赤飯やお餅」と「粘り気の少ないお米」では大きな違いがあります。お米の主成分はデンプンです。デンプンは、ブドウ糖から成り立っていて、ブドウ糖が直鎖状につながった「アミロース」と、木の枝状に分かれてつながった「アミロペクチン」の2種で構成されています。
一般的にアミロース含量の少ないお米はもちもちとしていて、コシヒカリはその代表的な品種です(もち米品種はアミロースをほとんど含みません)。反対に、アミロース含量の多いお米は古い品種に多かったと言われています。 アミロース含量の違いでこのような特徴があります。

    □ アミロース含量が少なめ…ハレの日に食べていたお米
    甘みが強く、粘りのある食感。GI値は高め。
    □ アミロース含量が多め…ケの日に食べていたお米
    粘り気が少なく、さっぱりとした食感。GI値は低め。

上記のようにアミロース含量の違いは「GI値」にも影響してきます。 ご存じの方も多いと思いますが、GI値とはその食品が体内で糖に変わり、血糖値が上昇するスピードを計った値のことです。GI値が低ければ低いほど、血糖値の上昇はゆるやかになります。昔の日本人が「ハレとケ」で食べるものを変えていたことは、身体をいたわる上で自然に行われてきた習慣ではないでしょうか。 また、アミロース含量が多いお米はGI値が低いだけではなく、噛み進めるほどに甘みが増し、飽きのこない味わいでどんな食事に合うことも大きな魅力です。
これらのことから、アムリターラでは古い品種のお米を大切にしています。

現代米のルーツから幻の品種まで。お米の品種

次に、歴史ある品種をご紹介します。

●熊本で盛んに栽培されていた <穂増>
江戸時代に「西の肥後米、東の加賀米」と称され、日本の米相場を左右した熊本で、当時盛んに栽培されていた品種が「穂増」です。「穂増」は、1833年に熊本の女性農家が種取りした在来品種で、福岡から鹿児島まで幅広く栽培されていたことから、当時の代表的な品種と考えられます。粒が太くて短く、噛むほどに甘みがでる味わいです。

●現代米のルーツ <亀の尾>
明治時代に山形県の篤農家・育種家である阿部亀治によって生み出された「亀の尾」は、日本の米の歴史を語る上で、なくてはならない存在です。
ある日、山形県庄内にある熊谷神社にお参りに行った亀治は、冷害でほとんどの稲が被害を受けている中で、1株から元気に実を結んだ3本の稲穂を発見します。亀治は4年もの時間を費やし、研究を重ねて1897年に「亀の尾」を生み出しました。
日本で稲の交配による品種改良が始まった1899年以降、味が良く、冷害に強い上に収穫量の多い「亀の尾」の特性が注目を集め、交配親として利用されてすぐれた品種を次々と世に送り出しました。「ササニシキ」や「ひとめぼれ」などのような良食味米のルーツを辿ると、そこには「亀の尾」の存在があることから現代米のルーツと言われています。

●幻の在来品種 <旭一号>
「旭一号」は、100年以上の歴史を誇る幻の品種です。粒が大きく食味の良い品種ですが、なぜ幻となったのでしょうか。それは、栽培が難しいことに起因しています。「旭一号」は稲が倒れやすい・病気になりやすい・少し触れただけで粒が落ちてしまうなどの特徴があります。これらの要因や品種改良により病気や倒伏に強いお米へと生産が移ったことから、幻のお米となってしまったと言われています。

●伊勢神宮で発見 <イセヒカリ>
「イセヒカリ」は、三重県の伊勢神宮の神田で発見された神聖なお米です。1989年、伊勢地方を台風が2度も襲いました。被害を受けた伊勢神宮神田「西八号田」のコシヒカリは完全に倒伏しましたが、見事に2株(一説には1株とも)並んで直立している稲があることを神田事務所の責任者が発見。貴重な出来事として栽培に繋げました。1996年には皇大神宮御鎮座二千年を記念して「イセヒカリ」と命名されました。

●九州育ちの自慢の品種 <ヒノヒカリ>
「コシヒカリ」と「黄金晴」の交配によって生まれた水稲うるち米です。宮崎県で育成され、1989年に「ヒノヒカリ」と命名されました。親譲りの食味や育てやすさ、収量を持ち合わせた品種で、炊き上がりはふっくら艶があり、きらきらと輝いています。また、冷めても美味しいのでお弁当にも最適。多くの府県で奨励品種に指定されており、九州を中心に西日本で広く栽培されています。

●飽きのこない美味しさが光る <ササニシキ>
くちどけの良さやなめらかな喉ごし、あっさりとした食感と甘みが特徴のお米で、品種の祖先はうるち米系統です。「ササニシキ」のアミロースは約20%で、コシヒカリに代表されるもち米系のお米とは方向性が異なります。その昔、一汁一菜が食事の基本だったころは、あっさりとした粘り気の少ない「ササニシキ」のようなうるち米系のお米が主流だったと言われています。また、あっさりした食感が寿司飯に合うことから、「シャリと言ったらササニシキ」と寿司飯に用いられることも多いです。

お米は日本人の主食。毎日食べるものだからこそ、品種を吟味して美と健康につなげていきましょう。