サスティナブルコラム

「美肌菌」を守り、肌環境を整えるために

「美肌菌」を守り、肌環境を整えるために

健康的な美しい肌のために着目したいのが「皮膚常在菌」です。私たちの皮膚に常に存在する微生物である皮膚常在菌は、体の各部位でさまざまな役割を果たしていますが、顔に存在するものには、主に3つの種類があります。
3種類の「皮膚常在菌」について

1.善玉菌
通称「美肌菌」と呼ばれており、美しい肌を保つために必要な菌のことです。善玉菌の一種である「表皮ブドウ球菌」は、汗(アルカリ性)や皮脂をエサに、保湿成分であるグリセリンや脂肪酸を生成します。脂肪酸は皮膚を弱酸性に保ち、悪玉菌である「黄色ブドウ球菌」の増殖を防ぐ働きがあります。表皮ブドウ球菌が作り出すグリセリンは、皮膚のバリア機能を保つ役割があり、外部からの刺激を守ります。

 

2.日和見菌
日和見菌の一種である「アクネ桿菌」は、酸素を嫌うため毛穴や皮脂腺に存在します。アクネ桿菌は皮脂をエサに、プロピオン酸や脂肪酸を生成し、皮膚を弱酸性に保っています。「ニキビの原因」というイメージがありますが、増殖しなければニキビを引き起こすことはありません。

 

3.悪玉菌
悪玉菌の一種である「黄色ブドウ球菌」は、皮膚や毛穴に存在し、一般的な健常成人の約30~40%が保有しています。通常は無害ですが、アルカリ性の環境を好むため、皮膚がアルカリ性に傾くと増殖してかゆみや肌荒れ、皮膚炎などの原因となります。

 

潤いに満ちた美しい肌を保つためには、これら「皮膚常在菌」のバランスが重要ですが、このバランスが崩れてしまうと肌の抵抗力が弱まってしまいます。例えば、美肌菌である「表皮ブドウ球菌」が減少すると、弱酸性であるはずの皮膚がアルカリ性へと傾き、通常無害である黄色ブドウ球菌が増えてしまい、皮膚トラブルを引き起こしてしまいます。過度な洗顔は、皮膚常在菌のバランスを崩す要因となります。一日に何度も洗いすぎたり、こすりすぎることで皮膚常在菌は減少してしまいます。

「皮膚常在菌」と「化粧品」の関係とは?

ここまで皮膚常在菌の働きについて説明しましたが、次に皮膚常在菌とも関係のある化粧品についてお話します。
一般的な化粧品の消費期限は通常3年です。大量生産後、保管している間に商品が変質しないように、合成防腐剤や合成界面活性剤、石油由来の化学成分を使うことが一般的です。例えば合成防腐剤は、クリームなど直接容器に手を触れると菌が混入する場合があるため、品質を保つために配合しています。しかし、これらの成分が過剰だと、肌環境を守る善玉菌にとって良い成分とは言えません。そのためアムリターラでは、合成防腐剤は不使用。オーガニック認証機関で認められている合成防腐剤であっても使用せず、大根や樹木、種子由来の植物エキスの組み合わせで制菌しています。また、大量生産はせずに、できる限りフレッシュなものを少量ずつ生産し、容器でもカバーしています。

 

エアレス容器
合成防腐剤を使用しない代わりに、スキンケア商品にはできるだけ空気に触れない構造の容器(エアレス・バックレス構造容器)を多く採用し、中身の汚染を防止しています。この容器では、中身の酸化も防止し、フレッシュに保ちます。

アムリターラでは「合成防腐剤」は不使用

アムリターラでは、化粧品10の約束の中で「5.石油系の合成防腐剤を使用せず、植物が持つ天然の防腐効果を利用します」と定めています。肌の常在菌の環境を悪化させるような強い防腐剤を使用せず、肌環境を守るために配合成分だけでなく容器、生産体制まで徹底的にこだわりを持って化粧品を作っています。