サスティナブルコラム

「糖化」とは?

「糖化」とは、食事などから摂った余分な「糖質」が体内の「タンパク質」と結びつくことにより、タンパク質が劣化して「AGEs(糖化最終生成物)」を生成する反応です。例えば、食パンをトーストするとこんがり焼けて褐色になるのも糖化の現象で、これは食パンに含まれる糖質とタンパク質が結びついたために糖化が起こったものです。

 

AGEsは分解されにくく、AGEsが肌に溜まると肌のコラーゲンの弾力を失わせて、くすみやたるみを引き起こすことが分かっています。酸化が「体のサビ」と言われるのに対して、糖化は「体のコゲ」や「焦げつき」と言われています。

AGEs(糖化最終生成物)

GI値について

炭水化物に含まれる「糖質」は、私たちが生きていく上で必要なエネルギーです。しかし、同時にその糖質が糖化を起こし、体中を焦げさせているというのも事実です。できるだけ糖化させないためには、炭水化物を食べ過ぎないことはもちろんですが、急激な血糖値の上昇は避けなければなりません。一般的に血糖値の急上昇とインスリンの大量分泌を交互に何度も繰り返すと、糖化が過度に進行すると言われています。

 

これを防ぐために参考になるのが、グリセミック・インデックス(GI値)と呼ばれるものです。GI値は、食品に含まれる糖質の吸収の度合いを示すものです。数字が大きいほど血糖値の上昇が激しく、70以上の食品を高GI食品、56~69を中GI食品、55以下を低GI食品と定義しています。できるだけ低GI値の食品を選ぶことはひとつの目安となります。

 

GI値

できるだけ糖化させない食生活とは?

糖化させない食生活

炭水化物(糖質)は私たちに必要な5大栄養素のひとつで、エネルギーの源です。生きるために欠かせない栄養素なので、「糖質オフダイエット」などで炭水化物を完全に避けるのではなく、いかに糖質と上手く付き合っていくかがポイントです。

糖化させない食生活

 

 

 

  • 白砂糖などの精製された炭水化物が含まれる食べ物をできるだけ食べない。
  • 小麦粉やお米はできるだけ精製されていない全粒や、分つきを選ぶ。
  • 料理の甘みに白砂糖を使わない。
  • ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖などが入った清涼飲料水をできるだけ飲まない。
  • 食事の最初に食物繊維の多いものを食べる。または一緒に食べる。
    ※食物繊維は糖質の消化吸収を遅らせて、血糖値の上昇を抑えます。特に水溶性食物繊維は効果が高いです。
  • お酢を使ったものを先に食べる。または一緒にお酢やレモン汁がかかっているものを食べる。
    ※酢酸やクエン酸は糖質の消化吸収を遅らせます。おかずに酢の物や、お酢を使ったドレッシングのサラダを加えることをおすすめします。
アムリターラ流 甘味料の選び方

市販のお菓子や甘味料を選ぶ際に、さまざまな考え方があると思いますが、アムリターラでは甘味料に関して以下のことを基準に選ぶことをおすすめします。

 

  • 白砂糖や黒砂糖などの高GIよりも、GI値が低いものを選ぶ。ただしGI値が低くても果糖が多すぎるなどバランスを欠いたものは避ける。
  • 農薬を使用していない植物由来のもの。
  • できるだけ不自然な工程がなく作られ、ビタミンやミネラル、多糖類などを含んだもの。
  • 血中で真菌のエサになりやすいと言われるショ糖が少ないもの。
  • 血糖値の上昇に関わらないとしても、別の弊害が懸念される不自然な人工甘味料は避ける。

 

甘味料の選び方

甘味料の選び方

上記の基準をもとに選ぶと、例えば低GIのアガベシロップであったとしても、分解が進みすぎて果糖が80%以上になったものは避け、多くても50%前後のものを選ぶのがおすすめです。
アガベシロップは水溶性食物繊維であるイヌリンが多いというのも重要なポイントです。

 

もちろんどんなに吟味した甘味料でも食べすぎには気を付けましょう。甘いものは心の栄養。上質なものを少量ずつ食べるのが、理想的な付き合い方です。