開発ストーリー

ホワイトバーチモイストウォーター

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリー

数あるアムリターラのスキンケアアイテムの中でも、圧倒的な支持を得ている「ホワイトバーチモイストウォーター」。
2010年の誕生以来、なぜこの化粧水は多くの人を惹きつけてやまないのか。開発者の勝田小百合が、知られざる誕生秘話と、15周年を機に踏み切った国産への切り替え、そして未来へのビジョンを語ります。

非加熱の生命力に挑んだ、1年半の執念と葛藤

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリーホワイトバーチモイストウォーターは、長い歴史を持つアイテムです。発売は2010年12月。当時は「水さえも使わない、100%植物成分の化粧水を作りたい」という強い思いがありました。実は、アムリターラを立ち上げた当初はローズの化粧水しかなかったんです。でも、もっとシンプルで、どんなに敏感肌の人でも使えて、かつただの水ではないパワーのあるものを作れないかと、ずっと考えていました。

 

そんな時、ある展示会でフィンランドのバーチサップ(白樺樹液)に出会いました。現地では「森の看護師」と呼ばれ、健康飲料として飲まれている。飲んでみるとほんのりと甘くて美味しくて、寒冷地で生き抜く白樺が芽吹く直前に蓄える、とてつもないエネルギーを感じたんです。

 

当時は酵素栄養学に強く傾倒していた時期でもあり、どうしてもその生命力を生きたままお届けしたくて、1年半かけて非加熱での製品化に挑みました。市場にある樹液はどれも加熱済みか、フェノキシエタノールなどの防腐剤が入ったものばかり。そんな中で、2種類の植物エキスのバランスだけで防腐に成功した時は、当時のブログに「嗚呼~、大変だったけど、いいものが出来て嬉しい!」と叫びのような喜びを書き残しました。あれはもう“執念”と呼ぶほかないなと、我ながら思います。

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリー

 

引き算で作ったつもりが、お客様に教えられたスターの素質

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリー正直に言うと、ここまで多くのお客様に愛していただけるアイテムになるとは、全く予想していませんでした(笑)。私の中では、華やかな香りのローズの化粧水が主役で、ホワイトバーチは「香りが苦手な方や、極度の乾燥に悩む方のための、究極にシンプルな“引き算”のプロダクト」という位置づけ。いわば、ちょっと目立たない存在だと思っていたんです。

 

ところが、いざ発売してみると、私の意図を遥かに超えてお客様からの口コミが凄まじかった。「これしか使えない」「肌の状態が劇的に良くなった」という熱狂的な声が次々と届きました。普段は私が「これ、すごいでしょ!」と自慢して回ることが多いのですが、この商品に関しては逆でした。お客様から「これ、すごいですよ!」と教えられ、「え、そんなに?」と驚かされました。

 

あまりにもお客様が絶賛してくださるので、「そんなに言うなら私ももっと使ってみようかな」と思ったほど(笑)。余計なものを徹底的にいれない、“引き算”で作ったシンプルなものが、これほどまでに求められていた。お客様のお声によって、ひとりでにスター商品へと押し上げられた、アムリターラの誇りです。

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フィンランドから美深へ。信頼がつないだ国産化への決断

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリーこのアイテムの大きな転機としては、15周年のタイミングで、樹液の産地をフィンランドから北海道・美深(びふか)町へ切り替えたことですね。長らくフィンランド産の非加熱樹液を使ってきましたが、やはり輸入や品質の安定性にはデリケートな課題がありました。地産地消や鮮度の観点からも、国産のものにしたいと考えていたんです。

 

いざ国産に切り替える前には、日本各地の生産者を訪ねて回りました。わくわくする出会いもありましたが、化粧品として安定的にお客様に届ける責務を考えたとき、農家さんの現場の感覚と、私たちの求める管理基準との間に乖離があることも痛感しました。

 

そんな中で、出会ったのが北海道美深町の柳生さんです。柳生さんは長年、飲料として白樺樹液を扱っている実績がありました。現地に赴いて白樺林と樹液生産現場を見せていただき、信頼関係ができていきました。柳生さんの熟練した技術によって、白樺が持つ豊富なアミノ酸やミネラル、抗酸化成分のパワーを損なうことなく、理想的な状態でボトリングしていただいています。

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木村秋則さんの「奇跡のリンゴ」から採取した菌由来のLPS

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリー木村秋則さんの林檎畑を初めて訪れたのは、創業前の2007年のこと。林檎の木が微笑んでいるような温かくて優しい場所に感動し、木村さんご本人もまるでおとぎの国の住人のような不思議な魅力がある方でした。

 

それから15年以上経ち、ブランドを代表するホワイトバーチモイストウォーターのリニューアルに、木村さんのリンゴから採取された菌由来の「LPS(リポポリサッカライド)」を配合できたことには、感慨深い思いがあります。

 

LPSは、肌のバリア機能を整え、白血球のマクロファージを元気にしてくれるような、肌の土台にアプローチする成分です。白樺樹液も、本来は樹木が自らの傷を治すための生命水。そこに木村さんのリンゴの生命力が宿るLPSを加える。この組み合わせは、現代のゆらぎやすい肌にとって、最高に贅沢で、必然的な出会いだったと感じています。

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100年後の森と肌のために。サステナブルコスメアワード金賞受賞

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリーこの化粧水で、サステナブルコスメアワード2025のGOLD賞を受賞することができました。17年近く頑張ってきたことへの、ひとつのご褒美をいただいたようで、本当に嬉しいです。化粧水の中身だけでなく、容器の仕組みにも高い評価をいただきました。

 

ボトルとレフィルがバラバラなこの仕組みは、実は販売現場やお客様からも「分かりにくい」と文句を言われることもあります(笑)。でも、余分なプラスチックを使わずに済むこの形しかないと惚れ込んで、最初から貫いてきたことです。

ホワイトバーチモイストウォーター開発ストーリー

 

また、アイヌの皆さんが大切にされてきた「雪解けの時期に幹に穴を開け、採取した後は蓋をして樹木を守る」という伝統的な文化に基づいて、現在も美深の現場で樹液採取が行われています。年々雪解けが早まっていて採取期間は短くなり、1年間で春先のたった2週間しか樹液を採取できません。人手不足や高齢化が進んでいることを知り、アムリターラからスタッフが「樹液留学」として採取に参加しています。

自然と向き合った古くからの知恵を、化粧品という形で継続できていること。また、美深町の皆さんの白樺愛を、この化粧水を使ってくださる皆様へ繋いでいけること。この循環も、私が目指してきたサステナビリティの一つだと思います。

 

ホワイトバーチモイストウォーターは、私の意図を超えて、お客様が熱く支持し、守り育ててくださったアイテムです。配合成分はわずか7種類。あえて引き算に徹したからこそ、白樺の生命力とLPSのパワーが際立ちます。「何も入っていないようでいて、すべてが詰まっている」。そんな森の恵みを、これからも皆様に感じていただけたら嬉しく思います。

 

  • ホワイトバーチモイストウォーター

    うるおい満ちる
    白樺樹液の高保湿化粧水