高級酒から料理酒へ
みりん(味醂)が日本に誕生したのは戦国時代。
「日本に古くからある練酒・白酒などの甘いお酒の防腐のためにアルコールを加えていたものが改良された」という説と、「中国から渡来した、蜜がしたたるような甘い酒の密淋(ミイリン)」を起源とする説の2つがあるようです。
江戸時代になると、みりんは女性でも楽しんで飲むことのできる甘口の高級なお酒として人々に受け入れられました。
飲用酒として庶民に浸透していたみりんは、時代を経て、やがて料理のコクや旨みを引き出す調味料として親しまれるようになります。
醸造というのは、その土地の気候・風土の中で育まれてきました。三河みりんの故郷、愛知県東部の三河地方は、醸造に適した水と温暖な気候に恵まれ、200余年の昔から、みりんの醸造が盛んに行われてきました。
現在でも、みりん業者数全国一を誇るみりん造りの本場です。